若田さん、おかえりなさい!

 日本人としては初の国際ステーション(以下ISS)船長を務めた宇宙飛行士、若田光一さんが5月14日地球に帰還しました。
 世界中の方々が若田さんの無事なる帰還を望み、映像などでも見守っておりましたが、ここ大隅町月野の人々も例外ではありません。といいますのも、若田さんのお父さまのふるさとがここ月野なんです。若田さんも幼少期から月野に来ており、正心寺にも何度もお参りをされております。この月野の地域では以前より地域挙げて応援しており、国道269号沿いに大型の応援看板を設置、地球帰還の14日も月野小学校の児童たちが手作りのくす玉をつくってお祝いし、その様子がテレビのニュースでも報道されました。
 
 若田さんはいつもふるさとを大切に思う気持ちをお持ちです。若田さんにとってのふるさととは、広い世界を見ているだけにさすがにグローバルスタンダード。例えば地球であったり、日本であったり、時には九州であったり月野であったり・・・ツイッターにもたくさんふるさとに対するコメントされていたようでした。

 さて、ISS船長に就任した時に『和の心を大切にしたい』と、とても仏教的なコメントを語っていたのを思い出します。宇宙船にはあらゆる国の搭乗員がおり、それぞれの価値観や意見もあろうかと思われますが、それぞれの意見を聞きあい尊重し融合させて、業務に携わる若田さんのその姿勢が、チームの力を発揮させたのでしょう。実際若田さんのチームのISSの作業は大変評価されているようです。若田さんの人柄の柔らかさ、気配りされる優しさ、お会いすれば若田さんの魅力がよく伝わります。

 そういえば若田さんは今月の3日、ISSと衛星回線を通じて何と雅楽の合奏をしております。「日本の伝統音楽を宇宙で奏でたい」という若田さんが、奈良の天理大の雅楽部員と共演。若田さんは私も担当する楽器の笙を奏でています。『笙の滑らかで心地よい音色は、ふわふわ浮かぶ無重力空間とフィットします。宇宙遊泳のように気持ちの良い演奏でした』と笑顔で話されています。雅楽が宇宙とつながる、私も雅楽を奏ずるものとして大変嬉しいことでした。

とにもかくにも日本人初の船長、188日長期にわたる滞在、本当にお疲れ様でした。

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