わすれられない おくりもの

知人から紹介してもらった絵本です。
【わすれられない おくりもの】 作者はスーザン・バーレイ
人間の生き方、また互いに心を伝え合っていくことの大切さを静かに語りかけてくれる本です。

私がこの絵本の中で好きなフレーズがあるんです。
「ベッドの中で、モグラはアナグマのことばかり考えていました。涙はあとからあとからほおをつたい、毛布をぐっしょりぬらします。
その夜、雪が降りました。雪は地上を、すっかりおおいました。けれども、心の中の悲しみを、おおいかくしてはくれません。アナグマは いつでもそばにいてくれたのに・・・・・」
大切な方を亡くし、せつない気持ち・やるせない感情を表した一節。
その悲しみの中で、亡き方の思い出を語り合っていくシーンです。

絵本を読み終わった後、ふと父がよく話していたこの言葉を思い出しました。

花びらは散っても 花は散らない
人は去っても   その面影は去らない

絵本の中のアナグマのように、人は生涯を通して、またその人柄を通して、多くの方に大切なものを残してくれます。その一つひとつを思い出すと、少しだけ悲しみが和いでいくような、そんな気がいたします。

心あたたまる感動的な絵本です。どうかお手元に!

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