ご縁

この度は正心保育園 保育士 鮫島恵以佳先生が「ご縁」というタイトルで原稿を書いています。日々の保育の中での気づきや学びがあり、それを大切にする先生の思いや人柄が伝わる文章、言葉となっています。どうぞお読みください。

「ご縁」  鮫島恵以佳

毎日が新しく、違う表情で元気いっぱいに登園してくる子ども達。私の日常であり、この子ども達と一緒に遊び、笑い、過ごすことを「当たり前」だと思い過ごしてきた私自身の姿であります。

ご縁をいただき保育士として勤め始めた当初の私は、子ども達と一緒に過ごす上で、一日を充実したものにしようと一日の計画を立て実践することに精一杯でした。子ども達に「◯◯させる」という主観をもってしまっていた私は、「先生」と「子ども」という関係の中で、「私がしっかりとしないといけない、教えないと子ども達は理解していかない」という思いから、がむしゃらに子ども達と向き合いました。
子ども達は楽しく過ごすこと、一生懸命することにしっかりと向き合い成長していきます。そんな成長を間近で見ていると、いつの間にか出来るようになっていること、子ども達自身が自分の気づきからたくさんのものを吸収し身につけていることに、はっと気づき私自身を恥ずかしく思いました。仏さまの光に照らされている自らの姿を深く省みたことを憶えています。「先生」と「子ども」も同じ「人間」であり平等です。「人」と「人」として子ども一人ひとりと向き合い、一人ひとりを尊重、敬う心であることに気づかせていただきました。心も視野も広くなり、「先生と一緒にしよう」という心持ちでいると、子ども達の自由な発想や気づきを尊重する楽しさを感じます。子ども達から学ぶことも、より多くなり、毎日が楽しさでいっぱいになりました。子ども達の言葉、笑顔に何度も助けてもらい、当たり前にある子どもとの時間に何度も有り難さを感じます。

私も子ども達も仏の子どもです。「まことの保育」の中には温かさがあります。仏さまが「ありのままのわたしでいいのだよ」といつも見守ってくださることは、子ども達の自尊心や自己有用感となって現れています。また、友達との遊びの中でも、友だちの気持ちを受け入れていくことや、友だちのすごいことをしっかりと認めることができる心も育っています。

これからの子ども達が生きていく人生の中で、礎となっていく大切な心を、仏さまのみ教えを通して感じ、学ぶことができるということを、大変嬉しく思います。正心保育園で保育士として勤務させていただいているご縁、仏さまとのご縁、まことの保育とのご縁、そして子ども達とのご縁、たくさんのご縁をいただき、今の私があります。たくさんの方々から支えていただいていることや、当たり前にある幸せな日常にも感謝しながら、子ども達と一緒に楽しく成長していきたいと思います。

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